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:初投稿 2008/7
:追加投稿 2011/5
建設・鉱山用機械で国内トップ、最近の世界規模の開発ラッシュの恩恵を受けた企業です。ショベルカーやブルドーザーを作っている訳ですね。
コマツのPBRとROEの推移

:上の写真は コマツ960E-1(日本で一番でかいダンプカー)
年度、PBR、ROEの順、PBRの参照株価は決算月前年11月末のもの。
:H24 2.53 18.5%;予想値(株価は2011/5/9時点)
:H23 2.42 16.3%
:H22 1.97 04.0%
:H21 1.35 09.7%;リーマンショック
(ここより上が追加分)
:H20 3.75 23.5%
:H19 2.69 21.2%
:H18 2.67 18.4%
:H17 1.45 12.4%
:H16 1.45 06.3%
:H15 1.09 0.80%
H15年度決算ではROE0.8%と、かなりの業績不振であった企業が、年度を追うごとに業績回復、前期ではROE23.5%とすばらしい成績を収めています。それに伴ってPBRも1.09から、3.75へと大幅に上昇しています。
自動車業界と同じように日本国内の業績はほとんど伸びていません。まさに海外での利益が大幅に伸びた事が業績回復の要因ですね。売上高に対する海外シェアは、H16年度が58%だったのに対して、H20年度は78%(追加:H23は84.4%)にまで拡大しています。
おそらく、建設・鉱山用機械というのはターゲットである地域が好況を呈している時は大きな利益を上げる事ができるのでしょうが、開発ラッシュが過ぎ去って停滞する事も大いに考えられる訳です。その辺りが、根本的に自動車業界と異なります。
つまり、好不況の波に影響されやすい訳です。
自動車の場合、先進国の普及度合いからして、今後の途上国への普及台数というのがある程度予測できます。しかし、建設機械の需要と言うのは素人目には読めません。ただ、世界中のほとんどの地域が未だ開発されていないと思われるので、一時的な停滞はあるとしても長い目で見てまだまだ需要はあるのでしょう。
コマツは、目標値としてROE20%以上を掲げています。現在はクリアしていますので、PBR等は割高とは言えませんが、この目標値が常にクリアできそうな業界ではないような気がします。
コマツの配当利回りと配当性向の動向
年度、配当額、配当利回り、配当性向(基準株価は決算月前年の11月末)
:H24 42円 1.48% 20.33%(予想値:株価は2011/5/8)
:H23 38円 1.64% 24.41%
:H22 16円 0.94% 46.24%
:H21 40円 1.63% 49.14%~リーマンショック
(ここから上が追加分)
:H20 42円 1.25% 20%
:H19 31円 1.47% 18.7%
:H18 18円 1.08% 15.65%
:H17 11円 1.57% 18.49%
:H16 7円 1.12% 25.83%
配当性向はおおむね20%前後で推移しています。配当利回りは1~1.6%の間で推移、トヨタなどと比べると低いですが、配当性向を仮に35%にしてくると、2.9%と、トヨタ並になる事が分かります。業種的に好不況に左右されやすいため、あまり配当性向は上げてこないかもしれませんね。
米キャタピラー社(NYSE:CAT 12月決算)との比較
キャタピラー社は超有名企業ですよね。アメリカダウ30種採用銘柄です。
(参考資料:msn Money_usa(cat))
過去10年の業績を見てみますと、1998~2003に関しては、純利益が1000M$前後を行ったり来たりでしたが、2004から、2035M$→2854M$→3537M$→3541M$と約3倍に急拡大していますね(追加:2008;3557→2009;895→2010;2700)。
2006から2007にかけての伸びが大幅に鈍化しているのがコマツとの大きな違いです。おそらくアメリカ国内の景気減速の影響を受けたものと思われます。コマツのH20年度純利益が約2000億円です。ただ、伸び率ではコマツの方が大幅に上回りますので、今後逆転もあるかもしれません。
売上規模に関しては、1998~2007にかけて、20977M$→44958M$へと2倍以上の成長を見せています(追加:2008;51324→2009;32396→2010;42588)。コマツもH15からH20にかけて、売上を1兆円から2.2兆円へと倍増させています。
現時点での売上高で見る両社の規模は1:2でキャタピラー社のほうが大きいと言えますが、成長速度ではコマツに軍配が上がります。
2008年度の純利益は一株当たり5.64~6.18$と想定されています。これは、2007年度に対して5~15%の成長を見込んでいるということです。それに対する予想ROEが約38%、相当高い数値ですね。自己資本比率は約15%ですので相当レバレッジを効かせています(追加:2010年度のROEは24.7%、自己資本比率は17%)。
上記予想の下限5%成長と仮定した場合、予想PBR、PERは、4.34、11.41(株価69$想定)です。
PERの比較上、コマツと同レベルの株価水準だと言う事がわかります。
やはり、コマツ同様ここ数年間の成長振りがはっきりとみてとれます。ただ、2007年度の成長鈍化と、2003年頃のコマツの不振ぶりに比べて、キャタピラー社が1000億円規模の利益を確保していた事が大きな違いです。
キャタピラー社以外の建設機械有力企業で、ドイツ・リープヘル社(Liebherr Groupの構成企業)という企業もありますので、今後見てみたいと思います(追加:非上場企業 2009年度 6961M€の売上高)。
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