荒谷のローリスク株式投資 − 日本・中国優良企業で長期資産運用

日本・中国優良企業・株式で長期資産運用(長期投資)を行う私が、素人なりにも資産運用について日々コメントします。

テーマとしては、短期的なキャピタルゲインのみを狙った投資ではなく、配当金等のインカムゲインも重視した長期投資を取り扱います。
業種的には、自動車産業、エネルギー関係(電力・ガス会社)を中心に、燃料電池などの新エネルギー関係にも触れていきます。
国内はトヨタ自動車・任天堂・東京ガスを中心に検証。海外市場では、特に中国株・経済について紹介。欧米、インド株(BRICS)についても随時触れていきます。いずれの場合も長期資産運用で挑みます。
出来るだけ具体的なデータを用い、各種指標(PER、PBR、ROE等)、企業決算の分析、業界同業他社との比較等の記事を載せていこうと思います。

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クリーンディーゼルの日本市場での行方 (トヨタ)

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前回の記事クリーンディーゼルについて (トヨタ)に引き続きディーゼルエンジン関係第2弾です。

既にヨーロッパでは主力になっているクリーンディーゼルエンジン。北米市場にもまもなく投入されます。しかし、日本市場では未だに投入されておらず、ニッサンが2008年秋に遂に第一弾を投入すると言う状況です。何故なのでしょうか?

まずは、クリーンディーゼルエンジンの特性を改めて見てみましょう。

■ 一般道での使い勝手が良いエンジン特性

私の経験上、一般道における自動車のエンジン特性で重要なのは、加速性能と燃費だと思います。他にも色々な要素が有ると思いますけど、この2点はとても重要です。

エンジンの加速性能というのは最高出力のことではありません。トルク(駆動力)を低いエンジン回転域で最高に発生させ、その状態を長く維持できるかが重要です。特に市街地での走行が多い日本においては、高速巡航走行という状況は発生しにくく、ストップ&GO!といった状況が普通ですよね。こんな状況でこそ加速性能と燃費が重要視される訳です。これがディーゼルエンジンの得意とする特性なんですね。

ですので、現代の最新ディーゼルエンジン車は、一般的なドライバーにとって走行性能の面で最適なチョイスになり得ると言う訳です。

■ ガソリン車よりも、約20〜30%の燃費向上が見込める

スズキのUK(イギリス)のサイト等で確認できます。

あと販売価格は、ディーゼルエンジン車のほうが約9%ほど高く設定されています。

ですので、150万円のガソリンエンジン車のディーゼル版は、約163万円。13万円の余分な支払いが有ると言う事ですね。自動車のライフサイクルを3〜5年とすれば、1年当たり、2.6〜4.3万円のコストアップとなり、それに対して省燃費によるコストダウンのほうが大きければディーゼルエンジンのほうに部が有ると言う事です。

■ 日本の場合、ガソリンより軽油の方が12%ほど価格が安い

最大の理由は税制の違いです。税金に関する詳細は、
揮発油税
軽油引取税をご覧ください。

ディーゼルエンジンの燃料は軽油です。ガソリンには揮発油税という国税がかかっており1L当たり53.8円(なんと消費税が2重課税されています!)、軽油は軽油取引税という地方税がかかっており1L当たり32.1円です。
軽油の方が税金が安い理由は、色々ありますが、特に、運送業に使うトラックなどが元々ディーゼル車で有ると言う事から、産業優遇・保護政策という側面があります。

まあこの場合、単純に税金だけで21.7円安いと考えてください。

今現在のレギュラーガソリン価格約180円をベースにすると、軽油は約158円程度で販売されていると言うことになります。

12%ほどガソリンより軽油の方が安いと言う事ですね。

ただ、これは国によって税制が異なり、全世界的に軽油の方が安いと言う訳ではありません。アメリカでは軽油の方が若干高い価格となっており、ドイツなどではほぼ同額、韓国も最近軽油の価格がガソリン価格を上回りました。

The Price of Civilization、こちらのサイトで日米の税制の比較が掲載されています。

■ 燃費のよさと燃料費の安さを合わせると、30〜39%のコスト削減が可能

年間の燃料費が10万円かかっている場合、6〜7万円になると言う訳です。3〜4万円のコストダウンが可能で、先ほどのコストアップ分2.6〜4.3万円をほぼ1年で相殺できると言う訳ですね。年間10万円と言うのは、ガソリン価格180円/1L、燃費が12km/1Lの場合、月間走行距離550kmという事になります。

月間走行距離が550kmというのは、結構な割合の人が当てはまると思われますし、燃費が12km/1L以下の車を所有している人も結構な割合で存在すると思われます。

ですので、ディーゼルエンジン車は日本においても、コスト面でメリットが大きい訳ですね。

■ ディーゼル車が普及すると、国の税収が減る

上記に示したように、ガソリンの方が軽油より1.5倍ほど税金が高いですので、例えば、自動車登録台数の50%がディーゼルになった場合、税収が地方の増税分を合わせても83%になると言う事です。おそらく何千億円という金額でしょう。

これは、国にとってイタイ訳で、そうそう簡単に日本でディーゼル車を一般大衆向けに普及させないぞ!っていうインセンティブとして働きそうです。自動車メーカーにもそういうお達しをしているのかもしれませんし、世界的にディーゼルが最高!って状況になれば、軽油取引税の税率を上げてくるかもしれませんね。

■ まとめ

日本で普及していない理由は他にも有ると思います。環境基準の外国との違い、イメージの悪さ(トラック等の黒煙ですね)、騒音の問題(エンジンがガソリンエンジンと比べてうるさい)等。

ただ、色んな意味で一般人にはメリットが大きいと私は個人的に考えますので、おそらく普及するのでしょう。ディーゼルエンジンハイブリッドもすでに試作されています。こちらには、バッテリー技術の更なる向上と言う課題がありますので、まずは、自然に、クリーンディーゼルが普及するんでしょうね。

クリーンディーゼル車の試乗インプレッションが動画で見れますのでこちらもどうぞ。

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